『赤い夕日は天草灘に!平成に蘇る野口雨情と古関裕而の唄』<改訂版>=電子書籍・番組ガイドBOOKシリーズ=
古関裕而さんの直筆譜面を発見!半世紀ぶりに再演
被災地との架け橋に
天草下田温泉。
歴史は古く、湯治場として人気があるが、著名人や文化人もたくさん訪れている。
ここにはかつて戦前、「赤い靴」や「シャボン玉」など国民的な童謡や民謡で広く知られている野口雨情が作詩しその後、「君の名は」や「鐘の鳴る丘」「栄冠は君に輝く」などを作曲して数多くのヒット曲で知られている古関裕而さんが付曲した「下田温泉小唄」があった。
しかし偉大な芸術家たちが作ったこの歌は、名曲でありながら、日本の高度経済成長と共に、時代の波に押し流されてしまい、次第に唄われなくなった。地元でこれを歌える人は今や、一部のお年寄りだけだ。もちろんレコードも無くなっていた。
天草テレビで取材を進めるうちに、作曲した古関裕而さんの直筆の譜面を発見!
これを元に童謡歌手の沖吉けい子さんの唄とピアノ演奏、さらに下田出身の藤本流藤本睦津満社中の三味線と尺八、太鼓の唄と演奏で、平成の今に蘇らせ、再現してみた。
実に半世紀、55年ぶりのことだ。
東日本大震災からちょうど1年。偉大な芸術家だった野口雨情は北茨城市、古関裕而さんは福島市出身といずれも今回の被災地で、今も早期の復旧、復興の支援が待たれている。「下田温泉小唄」の再演を通じて、天草から遠い被災地への祈りと願い、さらに埋もれてしまった地域の文化を再発見し、地域の振興につなげるのを目的に、天草テレビが開局10周年を記念し、企画・制作した。
最新の研究成果を加えた改訂増補版ができました。(2013/3/11)
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