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故・森シノさん
 
     
     
  ■おくやみ
 
 
 
 

森シノさん(もり・しの)

世界最高齢女子アナとして知られる天草テレビのシノちゃんこと森シノさんが2015年8月23日、老衰で亡くなった。
享年111歳だった。

シノちゃんは1903年(明治36年)に熊本県上天草市松島町で、8人兄弟の3女として生まれた。
ライト兄弟が初飛行に成功した年に生まれ、その翌年に日露戦争が勃発。
24歳の時、2歳年上の、地元の男性、秋義さんと結婚。5人の子供をもうけたが、32歳の時、夫が病死した。
早くに夫を亡くしたが、農業を営みながら、女手一つで子供達を育てた。
人に言えない苦労をしても、周囲には愚痴一つこぼさなかったという。

2006年6月、102歳で、天草テレビの女子アナとしてデビュー。
地元、有明町のタコの特産品をリポートしたり、お天気コーナーを元気に担当していた。
2008年12月には現役の総理大臣で麻生太郎元首相と対談も行っている。
また、日本国内のみならず、ドイツ、フランス、オーストラリア、韓国などのメディアにも「世界最高齢女子アナ」として数多く紹介された。
長寿の秘訣として毎日、湯飲み茶碗に一杯、小さじで砂糖を混ぜた焼酎を飲むのを日課とし、天真爛漫、明るい性格で、人気者だった。

そして、2009年12月、コンビを組んでいた同じ女子アナの故・ツルちゃん(黒川ツルエ)さんと共に、ご長寿女子アナとして世界中に情報を発信し、活躍された偉業と、その栄誉を称えられ、天草テレビの女子アナ殿堂入りを果たし、褒賞されている。
2011年5月には東日本大震災の被災者に応援メッセージを届ける番組に出演し、自らの苦しかった人生体験や苦労を語り、被災地の人々に生きる喜びと希望を届けた。
女子アナとして9年間在籍し、2015年3月に行った取材が最後だった。

多くの子や孫、玄孫に看取られながら、天国に旅立っていったシノちゃん。
謹んでご冥福をお祈り致します。
(2015/8/24)

 
 
 
     
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